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再発見

図書館から借りてきた本のなかに、「都市再生 千フィート今昔」という

写真集がある。千フィート上空から日本の都市の10~30年間の様変わりを

写したものだ。見開きで、昔と今の姿が掲載されていて、見比べることができるように

なっている。

たった、数十年のうちに、都市はどんどん形を変えている。東京なんて、

話に聞いたり、テレビで見たりはするけど、その変わりようは、まるで生き物を

みているようだ。皇居だけが昔の姿そのままで、時代に取り残されている。

林立するオフィスや商業ビルやホテルの高層の建物の間に、息をひそめるように

肩を寄せ合うように立ち並ぶ住宅。ポツポツと点在する緑地。

空の上から見ると、それらはまるで高層ビルのお城を取り囲んで

守っているかのよう。そういう意味では今も昔も変わらないのか。

守るべきは殿様のお城か、人々の暮らしなのか。

もうひとつ感じたことは、それぞれの都市の姿は、空の上から見ても

表情が違う。

破壊と再生を繰り返し、圧倒的な進化を遂げる東京は、そのなかに様々なものを

押し込めるがゆえに、それらの悲鳴が聞こえてきそうなほど、見ていて息がつまる。

このどこかで暮らす、知っている人たちの顔が浮かび、切なくなる。

我が家の長女と長男のことも、今更ながら心配になるものの、なぜか

「負けるなよ!」と叫びたくなる。

懐かしい神戸の街は、震災からすっかり立ち直り、元の姿に変わりつつも、

その傷跡は建物の新しさから皮肉にも蘇る。

同じく高層ビルが立ち並ぶ都会の姿も、後ろに六甲山、前に瀬戸内海をいただくと

その表情が少しやわらいで、ほっとさせてくれる。

やっぱり神戸はいいな、と贔屓目になる。

驚いたのは、新潟が想像以上に大都市だということ。果たして今は亡きあの有名な政治家の

力によるものなのか。

この本、世の中の動きが見えてきて、怖くなるやらびっくりするやらで

おもしろかった。

by morinotomosibi07 | 2009-01-16 18:44 | 世の中のこと  

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