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自分を捨てる

さて、またもやダンスネタです。
先日行われた通し稽古は、発表会の流れや雰囲気をつかむことは出来たけど、
私自身の結果は、一言で言うと、「悲惨」 もっと言うなら「無残」
さらに言うなら「ちゃんと練習してこいよ!!」
言い訳させてもらえるなら、元々無謀なチャレンジゆえ、仕方ないでしょ。
それに普段絶対間違わないような人も、この日は緊張のせいか、やっちゃってたし。
出番が終わってから、先生にそうとうダメ出しされた。
「次回はちゃんとやろう!」と気合入れられた。

おとといのレッスンの日。振りはほぼ間違いなく踊れたので、安心していたら
先生から指摘が。
「この短い間によく覚えたよね。二曲とも振りはいいんだけど…」
「は、はい」
「あのね、スローな曲の方はあなたに合っててしっくりいくのよね。だけど、
アップテンポの曲はね、もっとノリノリで、踊らないとね、あなた一人地味~なのよ」
「へっ?」  「あなたの両側の二人、みてごらんなさい。キャピキャピしてるでしょ。
あれくらい踊らないと。」
その二人とは、私よりはるか年上だけど、普段から元気いっぱい、やる気いっぱいの
ミセスの方。この二人の間で踊るのだから、相当はりきって踊らないと、
目立たないというのだ。
自分では一生懸命踊ってるつもりだ。なのに先生は…

「あのね、あなたの場合、自分を捨てないと。キャピキャピとか、元気いっぱいとかは
あなたのイメージからは程遠いけど、そういう自分を捨てるのよ。
遠慮なんかしてはダメ。あなた普段から遠慮深いから。それが踊りに出るのよ。」
「へっ?」

私が遠慮深いだと?いや、先生に向かって、「だと?」はないな。
しかし、驚いた。人にはそういう風に写るんだ。
そうか。私は遠慮深いのか。それにキャピキャピとはいかないまでも元気だと思ってた。
そうじゃないのか。ほんとに?
もし、そうならそういう自分をどうやって捨てる?

「恥ずかしいとか、そういう気持ちを捨てて、こ~うい~う感じで、手も足もおおげさに
こ~れくら~い、動かして踊ってみて。」
先生が実演つきで踊ってみせてくれた。
先生が踊ると、ちっとも大げさに見えないんだけど、自分がやると、どうにもしっくりこない。
恥ずかしい気持ちとはちょっと違う。違う自分を演じてるみたいな。
ノリノリの元気いっぱいの曲も好きだけど、どちらかというと、やわらかい動きの方が
好きなのは好きだ。ちょっと色っぽいというか、大人っぽいというか。
そういう曲をもっともっとうまく踊れるようになりたいと思う。
しかし、今の自分に課せられたことは、自分を捨てるということだからして、
いかにしてキャピキャピの自分を表現するかだ。

家に帰って、お風呂に入りながら、二人のミセスを思い浮かべてみた。
まず、元気だ。そして歳を気にしない。積極的だ。常に前向きだ。楽しそうだ。
人からどう見られるか、なんてことは関係ないみたいだ。今度の衣装だってドハデにアレンジ
してる。そういうことを頭で整理しながら、お風呂からあがって、鏡の前で踊ってみた。
自分がしっくりくる動きじゃなく、先生のように、二人のミセスのように元気いっぱいに。
自分を捨てるということが、そうとう難しいということがわかった。
今まで踊ってた自分は何だったのか?自分のこだわりはどこに行ったのか?
しかし、そんなものは実際、己の自己満足に過ぎず、自分の世界を広げるためには
一旦自分を無にして、なんにでもトライしなくては。こだわりを持つのはもっと後だ。

というような大げさなことを考えながら、毎日自主練に励んでいる。
少しずつ、キャピキャピのコツを覚えてきた。まずは自分を捨てて無になること。
油断するとすぐ自分に戻ってしまうから、
(ほらほら、またしょうもない自分にもどってるぞ!)と気合入れながら。

by morinotomosibi07 | 2009-10-08 12:08 | 自分のこと  

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