自分の居場所

鼻が上向いてる。虫歯だらけ。目も悪い。勉強も嫌い。

裁縫も苦手。体育もまっぴら。やせっぽち。

色は黒い。人見知り。がさつ。泣き虫。

そうやって自分の嫌いなところを指折り数えては、うつむいているだけだった

子供のころ。

そんな泣き言を言ってみても一切通用しなかった私の母には

そこへまた塩を塗りこむように「そうねえ。いいとこないねえ。」と言われ、

父はといえば、そんな暗い暗い私をやれ、遊園地だ、海だ、と休みのたびに

ひっぱりだしては遊んでくれた。自分が嫌いで嫌いで、それじゃ後は死ぬしか

ないなって思ってしまう自分が怖かったから、ちっぽけなプライドだけを頼りに

生きてきた。そして、「おまえがいてくれてよかったよ」っていつも言ってくれた

祖母のそばがいごごちがよかった。

一番安心できて、だれかに望まれて、自分も望んで、笑顔に包まれる

ぬくぬくした場所が、それが自分の居場所だって思ってた。

ありのままの自分で、言いたいことが言えて、みんなが笑ってくれて

そんな場所はないものかと、

ここかな?ここかな?って思いながら、自分の居場所を探して

今から思えば、その時その時一生懸命生きてきたような気がする。

遠い昔、はじめて赤ちゃん産んだ時の生涯で一番幸せだったとき。

一人だけと決めていたのに、次々と子供が生まれ、必死で育てたとき。

家族みんなで力をあわせていろんなことを乗り越えた日々。

こんな私が「おかあさんですよー」って偉そうに、でんと座ってきた自分の居場所。

いつも笑い声に包まれていた暖かい居場所。


私が今いる場所には傷を負ったたくさんの子供たちとその子供たちを

一生懸命育てていこうと日々悩み苦しみながら生きている大人たちがいて、

けっしてここは、安全でぬくぬくした場所でなはいけれど、

ここが私の居場所なんだって、最近そう気付いた。

誰からもいてほしいと望まれてなくても、自分もいたいと望んでなくても

ありのままでは通用しなくて、言いたい事も言えなくても、

苦しくて、きつくて、逃げだしそうになっても、今ここで

がんばりなさい、ここがあなたのいるべき場所なんだって

誰の声かわからないけど、聞こえてくる。

なんのとりえもない私でも、なにか人の役にたつことが

できるはず、なにか伝えることができるはず、小さな力になれるはず、人が人と

して生きるってことはそういうことなんだろうと

そうやって生きることができる場所が自分の居場所なんだって

いつもながら恥ずかしいことに、この年になって

気付いた哀れな私です。そんな私を「おまえよく気付いたね」って、天国から

祖母は褒めてくれるかな。

苦しくても今はここが私の居場所。「よくがんばったね、ありがとう」

と言われるまで、精一杯がんばって、それからまた次の居場所を探そう。


そうして最後の最後は、おばあちゃんのいる所へ行ければいいな。
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by morinotomosibi07 | 2008-02-22 11:56 | 自分のこと  

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