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優先順位

(あともう少しで家に帰れるぞ)と思うだけで心ウキウキなのに、

いざ帰ってみると、そこはそこで仕事が山積みなようで

意気消沈。やがて戦意高揚して、そうじ班と食事班に分かれて

「さあ、やるか!」

自分の頭のなかでは段取りがバッチリなのをいいことに、

「じゃがいもは小さめに」 「今日は床を念入りにふいて」

「家中のゴミをひとまとめに」 とか、的確な指示を出す自分に

酔いしれる。いい感じで進んでいると思いきや、

「なあなあ、聞いて!今日なクラスでな‥」とご存知超ネアカな

四女レイのまさしくKYなおしゃべりが始まる。

「あとで聞くから、とにかく手を動かせ」と言っても、

「いやあ、それでなあ、あのなあ‥」と私の指示を軽く無視して

おしゃべりは止まらない。誰も聞いてなくても気にせず、うらやましいくらいの

超ポジティブ発言はつづく。

マイペースな次女エリさんが、やたらきれいにコップを洗っている横で

私はイライラを募らせながら、ほうれん草を洗う。

立っているだけでかわいい末っ子ミーコにも、このときばかりは

「みーちゃん、どいて!」と八つ当たり。

まじめな三女ユリ氏は、さすが指示どおり床を丁寧にふいている。

私のイライラぶりは、口数が少ないのと、めんどくさそうな指示に

現れ、若干険悪ムード。

すると、KYなはずのレイのおしゃべりが、空気を変える。

いつのまにか、レイの話にあーでもない、こーでもないとみんなが

話し始め、(ああ、私はこのときを心待ちにしてたんだ)と気付く。

物事の優先順位を付けられない私は、何が大事なことかをすぐに

見失い、いつも右往左往。こまねずみのように、クルクルまわるだけ。

早く家事を終わらせて、みんなで食卓を囲んで、いろんな話をしようじゃないか、

っていうことのための段取りのはずが、単に私の好きな

やっつけ仕事を終えたときの心地よさだけに支配されることになる。

「だからお前は自己中なんだよ」ときっと言うダンナは、くやしいことに

優先順位のつけ方がうまい。(あなたにとってそれが一位なの?)

と思うくらいプロ野球の観戦が好きなダンナなんだけど、ダンナにとって

一番は家族だろうってことくらい、みんなはよく知っている。

娘たちの話に少々ついていけなくたって、みんなの行く末を一番心配して

いるのも、ダンナだってみんなは感じてる。

なもんだから、以前よりも娘たちに混じって、楽しそうに笑うことが多くなったダンナが

丸くなったと感じることや娘たちが大人になったということにもまして

自分のますますの自己中ぶりや自己満足ぶりがほとほとイヤになる。

自分の中の優先順位じゃなく、まわりの人のための優先順位が

みんなを幸せにして、自分も幸せになれるんだと、いつもながら

うまく言えないけど、そう思う。

今日も夕方はレイが提供する話題からいろんな話に発展し、

みんなの意見や考えを聞き、そこからまた明日へ向かっていく

力や勇気や希望をみんなで見つけ出せるといいなと、

これを一番にしよう、そうしよう、と思う。
 

by morinotomosibi07 | 2008-05-30 14:56 | 自分のこと  

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