まさにオヤジ。

昔からダンナはイビキがひどく、以前は

(あら、なにかの病気かしら?)なんて心配で眠れなかったけれど、

今では、(いっそ息の根を止めてやろうか!)ぐらいの勢いで頭にきて

眠れやしない。

ある日もイビキがひどかったので、「あのさあ、昨日の夜はさあ、イビキ

うるさかったよ。イビキっていう概念がくつがえされるほどでさあ、

あれはもう轟音やわ。まったく‥」と私が言うと、「いやあ、ごめん、ごめん。

疲れてたんやろうなあ」とダンナ。

「でもさ、おまえも時々イビキかいてるよ!」 「???」

「女もイビキかくんやなあ。オレちょっとびっくりした。おまえも疲れてるんやな。」

「うそつけ!」  

ほんとらしい。ダンナいわく最近どうやら私はイビキをかくらしい。

そしてさらに、「おまえさあ、昨日はさあ、鼻息が荒くてさあ、

ずーっと息吐いてるんやけど、ほとんど息吸わんのや。オレ心配になってさあ、

ずっと聞いてたんや」  

まさにショッキング~。やっぱオヤジに近づいてる‥。

オヤジといえば、子煩悩だった私の父は、仕事を定時に終えると

まっすぐに帰ってきて、必ず夕飯をいっしょに食べていた。

子供たちに囲まれて晩酌をするのがほんとに楽しそうだった。

でもたまに、つきあいで飲みに出かけていい調子で帰ってきた日には

決まって子供たちの名前を用もないのに「おーい、○○!」と連呼していた。

そして母に「うるさい!!もう寝てるやろ!!」と言われていた。

その二人の掛け合いはまるで漫才のようで、それは夜遅くまで続いていた。

最近、私も酔っ払ってはいないけど、ごろんと横になったら

「おーい、みーこ!!」と用もないのに呼んでいる。

みーこが用がないとわかると返事しなくなっても、「おい、みーこ。何してるんだ」

とまるで酔っ払いのようにみーこにからんだりしている。

そのうち「みーこ先生、ちょっと来て下さい」と媚を売るようになって

それに釣られてやってきたみーこを羽交い絞めにしては喜んでる自分が

ほんとにオヤジっぽくていやになる。

昔、父が子供の名前を連呼していた時、私の妹は驚くことにその数を数えていた。

翌朝、「なあなあ、お姉ちゃん。昨日の夜、パパが名前呼んでたやろ。

あれな、私の名前が一番多かった。」と得意そうに話していたのを私は

はっきり覚えている。そして、妹が父の愛情を独り占めしているようで

くやしかった。ある夜私も数えてみようと思ったけど、母のどなり声が怖くて

途中から耳をふさいでしまった。(妹はきっと明日もまた自分の方が多かった、

って言うだろうな)って思いながら。

私もまた、小さい末っ子みーこの名前ばかり呼んでしまって、

四女レイに「なんでみーこばっかり呼びよんのかい。この親バカが!」

と言われてしまっている。

夕飯を終えた父が「さあ、川に行って魚見ようか」と毎晩のように

夕涼みに連れていってくれたように、私もこのところ子供たちと近くの川に

ホタルを見に出かけている。仕事の疲れも癒されてほっとするひととき。

きっと父もこんな気持ちだったのだろうと、遠くに住む父に向かって

心の中で手を振った。

オヤジちっくになってしまうのはイヤだけど、まさか父の気持ちが

わかるようになるとは‥。まっ歳を取るのもいいもんか。

でも、せめて、加齢臭にだけは気をつけようっと。
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by morinotomosibi07 | 2008-06-09 14:27 | 自分のこと  

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