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英語なんか怖くない

「私明日出発なのに、こんなもの買ってきてしまった…帰るまでヨロシク」とエリさんに渡された

ミニ薔薇やらガーベラやらの鉢植えの花。「なんでまたいきなり。花なんか興味なかった

やろ」と言うと、「なぜか買ってしまったんやもん」  

向こうに着いたらとりあえず「無事着いた」とだけ連絡するように、とあれほど言ったのに、

なんの音沙汰もなし。もうとっくに着いてるはず。「携帯が使えないので、パソコンからメール

だけでもするから」と言ってたから、メールの着信音がなるたびに、祈るような思いで携帯を

開く。メールがこんなに待ち遠しいのは生まれて初めてだ。

花に水をあげながら、だんだん不安が募るばかりで、ダンナに言うと「電話してみりゃいいやん」

(そう言えば現地事務所の電話番号書いた紙あったな)と思って見てみると、あった、あった。

(日本人スタッフがいるので、日本語で大丈夫)と書いてある。

「でも、もし英語やったらどうしよう…」とダンナに言うと、「だから、英語勉強しなさいって

常日ごろオレが言ってるだろう」 (そんなこと今言うな!)と思いながら、番号を押す。

(話中か…) なぜかほっとする。もう一度かけてみるがやはり話中。不安が蘇る。

もう一度かけてみる。変わった呼び出し音がして、その後に「ハロー」

(え、え、英語やん。) 「ハロー」と言ってみた。そのとたん、ベラベラーっと英語で何か

言ってきた。「えーっと、あのー」 「……ask me」  (ん?今アスク ミーって言ったな。そうや

あんたに尋ねたいんや。エリさんの行方を)と心の中で言った。

ダンナがニヤニヤ笑ってる。いつも私が電話で応対に困ってると、ああ言えとかこう言えとか

言うくせに。そこで、思い切って言ってやった。「私日本人ですけど」

まだ英語で何か言ってる。「あのー日本語わかる方に代わってください」

「オー、ニホンゴネ」 (おお、通じたか) 「はい、お電話代わりました。私ツツミと申しますがどち

らさまでしょうか」 なつかしい日本語に涙が出そうになった。

事情を話すと、「少々お待ちください」と言って、電話の向こうで英語で何やら言っている。

そして「はい間違いなく昨日エリさまは到着されて、本日はオリエンテーションも終わり

ただいまは、学校の方で授業を受けられてるということです。大変ご心配をおかけしました」

なんて流暢な日本語。って日本人だけど。

まだニヤニヤしてるダンナに「着いてるって」と言うと、「お前本気で英語勉強しろよ。

恥ずかしいぞ」 (何が恥ずかしいか)と思ったけど、ちょっとした会話ぐらいできれば

こしたことはないかなと思う。子供が小さい頃、公園に行って遊ばせながら、何を思ったか

この時間を利用して英語の勉強しようと決めて、たしかTOEICの単語のテキスト買ってきて

ウォークマンで聞いたりしたなあ。時々口にだして「アバンダン」とか「アブドメン」とか

言って、周りの人から変な目で見られた。あの時ちゃんと勉強しとけばよかった。

来月は四女レイの部活の先生からの依頼で、ポルトガルの方を一泊お泊めすることに

なっている。エリさんの学校からも留学生のホームステイを依頼されている。

否が応でも英語が飛び交うことになるので、少しは勉強しておこう。

とりあえず、エリさんが無事に到着してよかった。

by morinotomosibi07 | 2008-09-30 14:58 | 次女エリのこと  

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