エリさんのご帰還

ポルトガルからのお客様のアナと入れ替わるように、我が家の次女エリさんが

おとといの月曜日無事日本に帰ってきた。その日は大阪に泊まって、翌朝一番の新幹線で

帰るからと、久々に聞く電話の向こうのエリさんの声に(ほんとにフィジーまで行ってきたんだ)

とようやく実感やらがわいてきた。とりあえず「どうやった?」と聞くと、「いやあ、良かった。

みんな親切でいい人ばっかやった」  それが聞けただけで充分だったけど、聞きたいことが

山ほどあって、次々と質問する私に「ここネットカフェやから、あんまり話せんのや」とエリ。

ビデオ店での火災のことが頭をよぎって、再び不安になった。「火事だけには気をつけて。

できれば眠らんように!!」とだけ言った。帰ってからエリさんに聞いたら、ネットカフェを

探してウロウロしていたら、案内するふりをして近付いてきた人に、危うくどこかに連れ込まれ

そうになったとか。ほーら、言わんこっちゃない。「フィジーの生活があんまりのんびりしてて、

いい人たちばっかりやったから、日本人もいい人ばっかりやと思ったんや」とのこと。

あまりに悲しく情けない話。日本の方が恐ろしいなんて。

わずか一週間ほどの滞在でも、エリさんのカルチャーショックは相当なもので、話を聞いている

私たちも目からウロコ的な思いをした。私たちは毎日なんのために生きてるの?人生楽しんで

るかい?ぐらいのことを考えさせられた。

フィジーには、フィジー人とインド人が暮らしていて、当然文化や生活習慣は全く違うらしい。

エリさんは今回フィジー人のお宅にステイさせていただいた。そこのおうちのお父さんは

もっか、日本語を勉強中だそうで、時々日本語が飛び出すらしい。夕飯を待っていると

「エリさああん、おまたせいたしました」と呼びにきてくれたり、食事中にいきなり

「わたしのなまえはジョンです」と自己紹介したり。(えっそれ最初に聞いたやん。単に

日本語がしゃべってみたいだけ?)と思ったという。

それから、教会に行ってお祈りしたあと、「エリはだれにお祈りしたの?」と聞かれ、

クリスチャンじゃないから神様でもないし、他に宗教もないし、と思って答えに窮していると

「そんなときは、平和に祈りなさい。どんな宗教の神様も戦争をしてはいけないと説いている。

だから、平和の神様にどうか戦争が起こりませんようにと祈りなさい」と教えられたらしい。

それから、フィジーには、「ケレケレ」という「全てのものはみんなで分け合おう」という考え方

があるらしい。だから、道を歩いていても「寄っていってお茶飲んでいきよ」とあちこちから

声がかかったり、「何を食べてるの?」と聞いたら、「食べよ」と言ってスッと半分くれたりだとか。

全くの他人だとしても。まして異国から来たエリに対しても。

自家用車やタクシーにも通りがかりの見知らぬ人が「ちょっと乗せてもらうよ」みたいな

感じでどんどん乗りこんでくるらしい。

家から一歩出ると、いろんな人が「どこから来たの?いつまでいるの?」と次々と声を

かけてくれ、「一週間だけいる」と答えると、「短かっ!!」と残念がったり、「どこへ行くの?」

と聞くので「学校」と答えると、「がんばって勉強するんだよ」と励ましてくれたりだとか。

これって、もしかして日本の昔昔の姿かなと思った。

暖かいおもてなしと人柄と美しい自然に触れて帰ってきたエリさんは、今日から大学の

後期の授業に出かけた。ますます英語の勉強にも力がはいるだろうし、何より、国や言葉を

超えて人の優しさに出会えたことは、自分の成長にきっとつながるはず。今までも充分

心優しいエリさんだけど、もっともっと人の心がわかる人になってくれるだろうと、

期待を寄せて、今回大きなチャレンジをしたエリさんを眺めた。

(あのエリがねえ)とまだなんとなくピンとはこないんだけど。
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by morinotomosibi07 | 2008-10-09 14:35 | 次女エリのこと  

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