スポーツの秋

ついにやりました。長男ケイさんの母校の野球部が何十年ぶりで九州大会への出場権を

実力で勝ち取った。前回出たのは開催が大分ということもあって出場できたのだが、

今回は堂々の準優勝。恥ずかしながら、いまだに野球ママの私は、まずは準決勝戦の

応援に次女エリさんと駆けつけた。夏の甲子園予選ならいざ知らず、秋の地区予選に

も関わらず、バックネット裏は超満員。へえ~驚いたねえ。なんとか空席を見つけて

座ると、試合はすでに始まっていて、グランドにはなつかしい白のユニフォーム。

ケイさんがいないのは先刻承知だけど、思わず似た感じの子を探す自分がおかしかった。

これも母性のなせる業か。本能ってやつだな。ケイさんの学校の方が初回に1点を取ったまま

試合は1対0の投手戦。コントロール抜群のピッチャーのA君のことはあまり知らないけど

キャッチャーのk君はケイさんがかわいがってたあの子だ。前に見たときより身長が随分

伸びていた。正捕手としても立派にやってるようだ。さっそくケイさんにメールを送って

後輩たちの勇姿を伝えた。「Kによろしく伝えてくれ」と返ってきた。それより私はK君に

ケイさんのユニフォームを返してほしいと伝えるつもりだ。

試合は延長にもつれ込み、最後はヒットで出た走者をK君がバントで送り、サヨナラの場面に

つなげた。K君いい仕事するやね。ケイさん喜ぶだろうな。

次の日ももちろん、野球ママの私は、今度は次女エリさんに加え、三女ユリ氏と末っ子

ミーコも連れて、応援に駆けつけた。それから、同じく野球ママの友達2人とも待ち合わせを

して。ママたちとは、あの真夜中のシンデレラ事件以来の再会だ。応援席でお互いの姿を

見つけ、3人で手を取り合ってグルグルまわって再会を喜ぶ私達を、冷ややかな目で見て

いる子供達を視界の隅に確認しながら。私達は(そんなにくっつくか?)と思うくらい、

3人でピッタリくっついて座り、その後は試合を観戦しながら、話は当然お互いの息子たちの

こと。これも当然のことながら、当時の野球部での出来事。そう、また同じ事を話しながら

涙ぐむというお決まりのパターン。

試合の方は、5対2と負けてしまったけれど、相手は甲子園出場の強豪チーム。

2点も取れたのが立派じゃないか。「いやあ、いい試合やったよねえ」と後ろにいるエリさんたち

に言うと、「おかあさんたち、ちっとも試合見てなかったやろ」と言われてしまった。

「み、み、見てたわよ!」と言ったものの、エリさんこそ、よく私達のこと見てたわねえ。

まあ、この決勝戦は勝ち負けに関係なく、両校ともすでに九州大会行きは決まってるので

安心していられたのだけど。

なにもかもがあのときのまま。ただあの大好きな白のユニフォームを着て戦ってるのは

息子たちの後輩たち。でもこれからもずっとずっといつまでもあのときのまま。

白球を追う少年の姿も、その姿を追う私達も。ずっとずっとあのときのまま。

だからこれからも、少年たちを見にきっとグランドに行こうと思う。

私が「ねえ、あと一回だけでいいから、息子たちの野球してる姿見てみたいね」って言ったら

「でもケイちゃん、ユニフォームあげてしまったんやろ。どうする?」とママ友が言った。

「うん、だから、今日K君に返して!って言いに行く!」って言ったら、「そうしよ、そうしよ」

と口を揃えてママ友が言った。結局言えなかったから、今度試合の応援に行ったときに

必ず言おうと思う。「ケイさんがよろしくって言ってたよ」って伝える時に。

悲しい秋ばかりじゃなかった。
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by morinotomosibi07 | 2008-10-13 12:14 | 長男ケイさんのこと  

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