2008年 10月 30日 ( 1 )

 

元の場所へ

片付けても片付けても、すぐ散らかり、拭いても拭いてもまた降り積もるホコリのように

整理したつもりがまたゴチャゴチャと湧き出してくるさまざまな想い。

伯母のお葬式に向かう船の中。17、8くらいの女の子とおばあちゃん。二人旅なんだろうか。

仲良く寄り添う二人。それがうらやましくて仕方ない。私には二度と訪れないそんな二人だけの

時間。本に目を落としながらも二人の会話に耳を澄ますのだけれど、小さな声で聞き取れ

ない。でも時々、「おばあちゃん寒くない?」とか「〇〇ちゃん眠れんのかい?」という声が

聞こえてくる。胸の奥深くで何かがゴワっと起き上がってきたような感じがして、苦しくなる。

必死で飲み込んだけど、ドキドキが収まらない。一言つぶやいたら、ガラガラと崩れてしまい

そうで必死で我慢した。(おばあちゃん…) 「おまえとは以心伝心やなあ」と言ってくれた

おばあちゃん。離れていても心はいつも寄り添いあっていたとお互い思っていた。

いつごろからか、私は自分のことに精一杯で電話の回数が減り、会うこともなくなった。

それはいつだって自分のことで精一杯な私の言い訳で、依存する相手が少しずつ

おばあちゃんから、子供達やダンナへと変わっただけ。それもおばあちゃんは、わかって

いてくれた。きちんとサヨナラが言えないまま、逝ってしまったおばあちゃんに、今更

かける言葉もなくて、いまだに小さい子供のように、心の中で泣き叫ぶ。

もらった愛情のひとかけらも返せないまま、呆然と立ち尽くす。もう少し生きていてくれたら

と自分勝手なそれも言い訳。「あんなに愛してくれたおばあちゃんだから、最後さみしがって

はいたけど、アンタのことは恨んでないよ」と母やいろんな人が言ってくれる言葉を

おばあちゃんの言葉だと信じて、薄情な自分を慰める。

謝らなきゃ、謝らなきゃ。ごめんね。ごめんね。

散らかった物を元の場所に戻すように、結局そこに心を戻す。ごめんね。おばあちゃん。

毎日毎日、散らかしてはそこに戻す。
[PR]

by morinotomosibi07 | 2008-10-30 14:16 | 自分のこと