2009年 02月 13日 ( 1 )

 

子供ってやつは

今日は午前中、県立図書館へ行ってきた。

館内には、社会見学だろうか、小学生の一団が先生に引率されて、ゾロゾロと。

みな顔が紅潮し、目はキラキラ。たくさんの本に心奪われている様子。

私は、日本文学のコーナーで小説を物色しながら、かわいいなあ、とその様子をチラ見。

すると先生が、息をひそめるように小さい声で、「いいですか。人の迷惑にならないように、静か

にすること。絶対に大声でさわがないこと。そんなことしたら、ここにいられなくなります。

いいですか。これを守れない人は、本は借りられません。わかりましたね。」

それはそうなんだけど。確かにそうなんだけど。なんか…悲しい。

子供達の顔色がみるみる曇り、目は悲しげだ。

もっと、ポジティブに語りかけられないものか。

たとえばこんな風に。

「みなさ~ん。みてごらんなさあい。ここにあるのはどれもこれも本だけど、

いろんな本がありますねえ。楽しい物語の本、悲しい物語の本。動物の本。星の本。

乗り物の本。絵の本。なんだってあります。ということは…ここは…宇宙です。

広い広い世界です。みなさんがみたこともない広い広い世界です。

さあ、今日はここで一日いろんな世界を体験してみましょう。ここではひとつだけ

ルールがあります。それは、一人でその世界を覗く、ということです。

本の世界には一人で入っていかなければなりません。そこは自分だけの世界です。

ですから、静かにそ~っと、注意深く、目を凝らして、たくさんのことを見てきて下さい。

そして、後でそこがどんな世界だったか、みんなで話し合いましょう。

わかりましたね~。さあ、レッツゴー!!」


替わって、午後からは、末っ子ミーコの「ふれあい参観」とやらへ行ってきた。

親子でゲームなどしながら、コミュニケーションを図ろうといった内容だ。

子供達は、今から何が始まるのかと興味深々だ。自分のお母さんの姿を必死で探す子も

いる。ミーコは、こういう時真面目に先生の方を見ているので、私が手を振っても

気付いてくれない。

まずは、五人組を作って、フラフープの輪の中に入りながら、サメの攻撃をかわしながら、

安全地帯へいち早く逃げようというゲーム。

先生が事細かに、ルールを説明してくれる。が、興奮気味の子供達は(特に男子)

それがどうにももどかしそうだ。早くも、サメ役のお母さんを挑発したりなんかする。

得意気にフラフープをまわしている子もいる。これがなかなか上手い。

心の中で、私だってフラフープには自信あるぞ、と呟く。

先生は、全員がシ~ンとしないと、説明を開始しない。ちょっとでも話し声が聞こえよう

ものなら、黙りこくってしまう。なので、何回も説明が中断し、なかなか前に進まない。

説明の時間ばかりがやたら長くなる。

とうとう、先生が投げやりになり、「先生はこのルールを知っています。君達が知らないから

説明しているのです。君達がルールを知っているんなら、だれか僕に代わって説明して

下さい。はい、君、僕と代わりますか?」

こう言われちゃあ、子供達は知らないんだから、黙るしかない。

でも、そもそもこのゲームをやろうと言い出したのは誰だ?誰が決めた?

みんなの意見を聞いたのか?極論かもしれないけど、子供に代わってそう言いたくなった。

先生の説明によると、このゲームは、他人とのコミュニケーションや信頼関係や

協力や助け合いの力を育てる、カリキュラムらしい。

遊び方のルールを先生が事細かに説明して、上手くいかないと、上手く

いくように指示して、その上で、子供達が遊ぶ。そして、そこから何かを学び取る。

それがほんとに素晴らしいカりキュラムと言えるか?私には?だ。

遊びを通じて、子供達に何かを学ばせたいというのが目的なら、子供達がよく知っている

遊びでも良かったんじゃないか。なにより、思いっきり体や頭を使って、めちゃくちゃ

遊びまくる、めちゃくちゃ楽しむ。それが一番だろう。私は体がムズムズして仕方なかった。

体育の授業でもなく、クラブチームの練習でもない。今日こうやって、大勢の友達と

思いっきり何かをして遊べる、男子も女子も、お父さんもお母さんも、いっしょになって

遊べるこの時間が、子供達にとって、どれだけかけがいのないものだろう。

この時間がずっとずっと続いてほしいと願いながら、隣で笑う友達の顔を見ながら、

子供達は、みんなと一緒だと楽しいな、みんなが楽しいと自分も楽しいなと、

きっと思うはずだ。だから、楽しそうにしてない子や遊びに入ってない友達の事が

気になるはずだ。そして、きっとだれかが気付いて、仲間に入れようとするはずだ。

だって、この時間が続いてほしいから。みんなといっしょにいたいから。

自分達の力で、いろんなことに気付き、学び取る力が、子供達にはあるはずだ。

その力を信じて、焦らず、急がず、少しづつ成長していく子供達を見守りながら、時々、

昔子供だった大人として、子供の世界に入っていけばいいんじゃないかと思う。


子供って、なんて素敵な生き物だろう。私もかつては、こんなに素敵だったのだろうか。
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by morinotomosibi07 | 2009-02-13 21:21 | 世の中のこと