カテゴリ:長男ケイさんのこと( 15 )

 

夢の甲子園へ

今朝フトンのなかでウトウトしながら、(夢か…)と思って、もう一度寝ようとして

(いや夢じゃない!!)とガバっと起き上がった。

夢じゃないんだ。

ケイさんの後輩たちが甲子園に行くんだ。

昨日、ケイさんが通ってた高校の野球部が春の高校野球センバツ大会の21世紀枠に

見事選ばれた。

昨日は、夕方には結果がわかるってんで、朝から気が気じゃなかった。

インターネットでの配信で結果を確認したダンナが、「おお~決まったぞ!!」

さっそくケイさんに電話した。

ケイさんにしては珍しく一回で出た。たいがい私が電話すると、(授業中!!)とか

(電車の中!!)とかのメールが返ってくるのに。

「ケイさん!!決まったよ!!甲子園!!」

「おお~!!マジでえ??すげ~!!やったなあ!!」と素直に喜ぶケイさん。

「あんた、もちろん見に行くよね」

「あ~オレさあ、ギター買ってしまったから、金ねえ~」


昔ケイさんに聞いたことがある。

「あんたもさあ、やっぱ甲子園とか目指してるわけ?行きたいわけ?」

「あたりまえやろ!!」

へ~普通に高校球児なんだ、となんでだか、不思議な気持ちでケイさんを見つめた。

確かにユニフォーム似合ってたけど、それを脱いだら、ちょっとオタクの匂いが

したし、ギター弾いてたら、ロック好きのへなちょこ野郎みたいだったもの。


ほんとはどんな気持ちだろう。

「オレも行きたかった~」 とか 「もう遠い昔のこと」 とか

どんなふうに思ってるんだろう。

いくつもいくつもくぐりぬけたあの苦しい場面が、蘇るのだろうか。

あの場所にもう一度立ちたいと思うのだろうか。

今なら、今のオレならわかる、とクチビル噛み締めるのだろうか。

そして、あのメンバーと甲子園に行きたかった、と思うのだろうか。


コブシを上に突き上げて喜び合う球児たちの顔が、あの時のメンバーと重なり合う。

きっとあの中にいるんだ。あの子たちもいるんだ。ケイさんもいるんだ。

一緒に甲子園に行くんだ。


そうやろ、ケイさん。
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by morinotomosibi07 | 2009-01-24 18:37 | 長男ケイさんのこと  

子離れ

9ヶ月ぶりに東京から帰省していたわが家の長男ケイさんが、また東京へと戻っていった。

「あいつ後ろも振り向かんで嬉しそうに帰って行ったよ」

珍しくダンナが寂しそうに呟いた。私は生憎仕事で見送れなったけれど、

かえってその方がよかったかもしれない。またあの虚脱感に襲われるよりは。

「ケイ君帰りたくないな、って言ってたよ」

とエリさんが言うのを聞いて、ちょっと胸がザワザワした。


年末に空港で出迎えた時、ダンナが真っ先にケイさんを見つけた。

「えっどれどれ?」 「あれやろ。あの妙な帽子かぶったやつ」

「え~ウソ~あの長髪のあれ?」

後ろで束ねられるくらい伸びた髪と、少しこけた頬のケイさんは、また背が伸びたように

思うくらい、大きく見えた。そして、少しだけ都会の匂いがした。

家の中で、長い手足を思う存分伸ばして、「あ~なんかいいなあ」と

ゴロンと横になるケイさんを、夢をみているような気持ちで眺めた。


何日目かの夜遅く、たまたまケイさんと二人でリビングにいた時、

ケイさんが「なあ、おかん…」と話し始めた。

「なあ、おかん、俺の野球って何やったんやろうって、この頃思うんや。俺、野球から

何を学んだんかなあ」

「だって、アンタずっと頑張ってきたやん。それがあるから、今勉強とバイト頑張れるん

やないの?」

「そんなこと誰でもできることやん。当たり前のことやん。野球してたことと何の関係

がある?」

「そんなこと言っても…」

「俺、ほんとは一生懸命なんかしてなかったんや。もっともっとやれたはずなんや。

自分にも周りにもウソついてたんや。だから結局負けたんや。」

「そうなん?おかあさんには一生懸命やってるように見えたけど」

「違うんや。中途半端で終わったんや。俺がお別れ会のとき、何にも言えんかった

理由わかる?俺には何にも言う資格なかった。何を言っても全部ウソになる」

いつも饒舌なケイさんがあの時は、たった一言

「後悔だけはしないで下さい」 後輩や保護者が見守るなか、それだけ言った。

「え~それだけ?どうしたんか~」という声がどっかから飛んできた。

私には半分だけわかっていた。ちょっとふてくされたような態度と、寂しそうな目が

苦しい胸の内をさらけ出していたように見えた。

でも、あの時は私も聞きたくなかった。「負けた」という言葉を。

ケイさんのことを心配してくれたママ友たちが、「ケイちゃんどうしたの?」と

かわるがわる聞いてくれたとき、「う~ん、あの子のなかでまだ整理がついてないと

思うんや。」とだけしか言えなかった。

「おかん、俺楽しかったよ」って、最後に言ったケイさんの言葉が苦し紛れの言葉

だったとしても、あの時はあれで良かった。その言葉で私も何かに蓋をした。

いつか、ほんとの気持ちが聞けるときが来るだろうと思っていたけど、

こんなに早く聞けるとは、思っていなかった。

二人きりで長い間話し込んで、気がつけば、夜中の3時になっていた。

次の日、ケイさんは野球部の同窓会に出かけて行き、夜遅く帰って来た。

メンバー11人中9人が集まっての同窓会は、みんな当時のまま、友情も変わらぬまま

「俺たち11人はずっとこのままやろうな。」とケイさんはうれしそうだった。

「その仲間ができたっていうのは、野球のおかげやね」と言うと、

「うん、それだけは間違いない」と笑った。

その後、「おかん、俺ちょっと散歩してくる」と言って、夜中一人で出て行った。

その散歩が思いのほか長いので、ダンナが心配して「あいつなんかあったのか?」

と言うので、昨晩ケイさんが言ってたことを話した。

「きっとあそこやわ」  ケイさんが前に言っていた、考え事をする場所。

苦しい事やイライラすることがあった時、気持ちを静める場所。何回となく行ったあの場所。

私にはどことは教えてくれないけど、きっとあの場所にいるのだろう、そう思った。

「人が心配してるのもわからんのかな、あいつは」と、

ダンナが家の中をウロウロし始めた時、ケイさんが帰ってきた。

その夜は、今度はダンナと二人で明け方まで話しこんでいた。

ダンナがケイさんに言ったこと。今までの事を振り返るときっていうのは、

次のことに向かう時。今のケイさんが振り返ってみて、自分のしてきたことが

中途半端だった、と思うなら、次は絶対同じことを繰り返さない事。

それだけで充分。勝ったとか負けたとか、まだ早すぎる。もっと後になって

ほんとに「負けた」というふうにあの時のことを思える日が来る。その時がほんとの

勝負の時。その時は、絶対勝つんだ。だから、今は「負けた」なんか言うな。


少し気持ちの整理がついたのか、それとも少し大人になったのか、ケイさんは

素直にダンナの言葉を受け入れ、そして、次に向かうための決心をしたようだ。

以前あったトゲのような近寄りがたい部分や、妙な理屈で自分を正当化すところも

すっかりなくなり、ダンナいわく

「小さい頃を除いて、初めてあいつのこと、かわいいなあって思えた」

私は、寂しいけれど、やっと子離れできたような気がしている。正確にはケイさん離れか。

他にもまだ子離れしなくちゃいけない子供がたくさん控えているから。
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by morinotomosibi07 | 2009-01-09 10:39 | 長男ケイさんのこと  

スポーツの秋

ついにやりました。長男ケイさんの母校の野球部が何十年ぶりで九州大会への出場権を

実力で勝ち取った。前回出たのは開催が大分ということもあって出場できたのだが、

今回は堂々の準優勝。恥ずかしながら、いまだに野球ママの私は、まずは準決勝戦の

応援に次女エリさんと駆けつけた。夏の甲子園予選ならいざ知らず、秋の地区予選に

も関わらず、バックネット裏は超満員。へえ~驚いたねえ。なんとか空席を見つけて

座ると、試合はすでに始まっていて、グランドにはなつかしい白のユニフォーム。

ケイさんがいないのは先刻承知だけど、思わず似た感じの子を探す自分がおかしかった。

これも母性のなせる業か。本能ってやつだな。ケイさんの学校の方が初回に1点を取ったまま

試合は1対0の投手戦。コントロール抜群のピッチャーのA君のことはあまり知らないけど

キャッチャーのk君はケイさんがかわいがってたあの子だ。前に見たときより身長が随分

伸びていた。正捕手としても立派にやってるようだ。さっそくケイさんにメールを送って

後輩たちの勇姿を伝えた。「Kによろしく伝えてくれ」と返ってきた。それより私はK君に

ケイさんのユニフォームを返してほしいと伝えるつもりだ。

試合は延長にもつれ込み、最後はヒットで出た走者をK君がバントで送り、サヨナラの場面に

つなげた。K君いい仕事するやね。ケイさん喜ぶだろうな。

次の日ももちろん、野球ママの私は、今度は次女エリさんに加え、三女ユリ氏と末っ子

ミーコも連れて、応援に駆けつけた。それから、同じく野球ママの友達2人とも待ち合わせを

して。ママたちとは、あの真夜中のシンデレラ事件以来の再会だ。応援席でお互いの姿を

見つけ、3人で手を取り合ってグルグルまわって再会を喜ぶ私達を、冷ややかな目で見て

いる子供達を視界の隅に確認しながら。私達は(そんなにくっつくか?)と思うくらい、

3人でピッタリくっついて座り、その後は試合を観戦しながら、話は当然お互いの息子たちの

こと。これも当然のことながら、当時の野球部での出来事。そう、また同じ事を話しながら

涙ぐむというお決まりのパターン。

試合の方は、5対2と負けてしまったけれど、相手は甲子園出場の強豪チーム。

2点も取れたのが立派じゃないか。「いやあ、いい試合やったよねえ」と後ろにいるエリさんたち

に言うと、「おかあさんたち、ちっとも試合見てなかったやろ」と言われてしまった。

「み、み、見てたわよ!」と言ったものの、エリさんこそ、よく私達のこと見てたわねえ。

まあ、この決勝戦は勝ち負けに関係なく、両校ともすでに九州大会行きは決まってるので

安心していられたのだけど。

なにもかもがあのときのまま。ただあの大好きな白のユニフォームを着て戦ってるのは

息子たちの後輩たち。でもこれからもずっとずっといつまでもあのときのまま。

白球を追う少年の姿も、その姿を追う私達も。ずっとずっとあのときのまま。

だからこれからも、少年たちを見にきっとグランドに行こうと思う。

私が「ねえ、あと一回だけでいいから、息子たちの野球してる姿見てみたいね」って言ったら

「でもケイちゃん、ユニフォームあげてしまったんやろ。どうする?」とママ友が言った。

「うん、だから、今日K君に返して!って言いに行く!」って言ったら、「そうしよ、そうしよ」

と口を揃えてママ友が言った。結局言えなかったから、今度試合の応援に行ったときに

必ず言おうと思う。「ケイさんがよろしくって言ってたよ」って伝える時に。

悲しい秋ばかりじゃなかった。
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by morinotomosibi07 | 2008-10-13 12:14 | 長男ケイさんのこと  

19のケイさん

時は9月。確実に秋に向かってはいるけど、昼間はまだ蒸し暑いし、

ミーコなんかは、今日はプールの日だと言ってはりきって登校。

「プールってあんたウソやろ」 「ほんとで。だって暑いから気持ちいいんで」

中途半端でもったいぶった感じの9月が腑に落ちない。ダンナに言うと

「9月は過ぎた夏を振り返って、ああ、あんなこともあったなあ、となんかこう切なく

なるやろが」 (なんか切なくなるようなことがあったんかい)

そう言えば先月両親が来ていたときに、東京のケイさんに電話したら、「おれ、成人式がある

から正月には帰る」と言っていた。私も「あっそう」と言って母に換わると、母にも同じことを

言うケイさん。しばらくして母が「来年成人式なのはエリちゃんやろ?」

えーっ!そうや。そうや。ケイさんはその次やないかい。どうやらケイさん勘違いしている

模様。これまた即刻ダンナに言うと、「いいか。正月帰るっていうんやからそのままにしとけ。

あいつスーツ着て会場行って初めて(アレッ?)って思うやろ。(一つ上の人がたくさんおるなあ

って。もしかして、オレのために来てくれたのか?)ぐらい思うかしれん。おもしろいから

絶対だれも勘違いしてること言うなよ」と釘をさされた。

「まあ、ケイさんらしいよね。ったく。」って言ったけど、母に「あんたも電話で聞いたやろ?

その時気付かへんかったん?(あっそう)とか言うてたで。それにこの前エリちゃんの振袖は

どうしようとかって電話してきたやんか」と鋭く指摘された。

そんな会話をしたのはひとつき前の暑い暑い夏の日だった。

「SEPTEMBER」という歌は結構多いけど、断片的にしか歌詞を思い出せなくて

やっぱり中途半端な月だけど、今日は勘違いなケイさんのBIRTHDAY。

それだけで充分な9月。

「今日ケイさん誕生日よ」とダンナに言うと「そうか。なんか送ってやらんとなあ」

って言うので「いやいやもう送ったやんか。」

ケイさんは間違いなく私たち2人の子供だと確信した。 
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by morinotomosibi07 | 2008-09-05 10:25 | 長男ケイさんのこと  

勝負の世界

言い尽くされてるだろうけど‥‥ア・ツ・イ

(もうすぐ夏かあ‥)なんてため息ついてたら、梅雨があけてしまい

いっきに夏がやってきた。(まだ心の準備が‥)と思う気持ちとウラハラに

しっかりビアガーデンには行ってきたけどね。


長男ケイさんの母校の野球部は無事初戦突破。12回延長の末のサヨナラ勝ち。

サヨナラのヒットを打ったのは、ケイさんが可愛がっていた選手。去年の試合後に

着ていたユニフォームをそのままあげてしまったというその子。

さっそくケイさんに報告したら、「うん、知ってるよ」 「あんたの一番弟子の子やろ」

とう言うと、うれしそうに笑いながら「そうそう」

去年ケイさんが一番苦しかった時に、ケイさんの球を毎日毎日受けながら

いっしょに苦しんでくれただろうその子の快心の一撃は、ケイさんの思いも

こめられてるような気がして、勝ったこともうれしいけど、なんだか心が

スーッとした。そんなこと言うと「それは関係ねえ」ってケイさんは言うだろうから

言わない事にしたけど。

スポーツはからっきしダメな私は、もっぱら見るばっかりで、特に野球とバレーの

観戦は大好きで、見ている間は自分も出来そうな気になって剛速球や

ホームランやバックアタックや弾丸サーブが打てそうな気になる。

そしてテレビの前で思いっきりジャンプしてみたりしてみる。みんなの冷ややかな

視線を浴びながら。

いま、小学校のPTAのミニバレーのお手伝いをしていて、昨晩も練習試合の

応援兼お世話に駆けつけた。案の定私にもやれそうな気がして、気がついたら

小さくだけどピョンピョンと飛び跳ねていた。

でも休憩の間にコートに入ってみて驚いた。(ネット高い‥)(相手と近い‥)

(ボール来たら怖い‥)(私には無理‥)(見てる方がいい…)

という結論に早くも達して、そそくさと選手のお茶の用意をした。

白線の外から眺める私には、そこはドラマや奇跡が生まれる感動の場所だけど

白線のなかで戦う人たちには、そこはどんな状況であれ戦場で、自分の力や

努力が問われる場所なんだなと思った。

すごいアタックを打つママやパパたちは、日頃から一生懸命練習してるんだなと

改めて(すごいなあ)と思った。

かつてマウンドの上で何回となく戦ったケイさんの気持ちや努力した日々の

ことは、私にはほんとの意味でわかるはずもなかったのに、わかったような事を

さんざん言ってきた。わかったふうの私の説教を小さい頃涙して聞いてたケイさんは

大人になってあの頃のことをどんなふうに思っているだろう。

とっくに忘れているだろうけど、許してくれてるかな。

これからも私にはなにひとつわかってあげられないだろうけど、野球から

学んだことや父親の言葉を自分の核にしてがんばっているケイさんの

ことをいつまでも白線の外から応援していこうと思う。ミーハーな母親には

それぐらいしか出来ないんだと肝に命じて。
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by morinotomosibi07 | 2008-07-12 12:51 | 長男ケイさんのこと  

巡る季節

梅雨明けを思わせるような昨日とはうって変わって、本日はどんよりとした

雨雲が空を覆うなか、いよいよ高校球児たちの熱い闘いが始まる。

憧れの甲子園への切符を闘いとるのは、果たしてどんなBOYたちか。

いまは勉強とバイトとバンド活動に忙しそうな長男ケイさんを

あの白いユニフォームの男の子たちと重ねあわせることは、もうできそうにないな、

と思っていたけれどまた巡ってきた季節を目の前にすると、鮮やかにいろんなことが蘇り、

あの子もこの子もケイさんに見えて、胸がキュンとなる。

「オレはそれどころじゃないよ」と砂漠のような街で一人闘うケイさんに

いつものように鼻で笑われるだろうけど。

勝っても負けても、いつかユニフォームを脱ぐその時は、どのBOYたちにも

訪れる。そしてまた新たな闘いに向かって走り出すBOYたち。

まるでセミが脱皮するように。そのぬけがらがいつまでもいつまでも

心に焼き付いて離れないから、時々はあのユニフォーム引っ張り出して

見てみようと思うんだけど、そうそう、あれはケイさん後輩にあげてしまった

もんねと思い出してがっかりする。

だから、次のぬけがらでも待つとしよう。壊れたギターでもボロボロの本でも

何でもいいからね、ケイさん。
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by morinotomosibi07 | 2008-07-05 11:19 | 長男ケイさんのこと  

みっつめはね‥

久々の更新です。

長男ケイさんが旅立ってもうすぐひと月。その間、三女ユリ氏や

四女レイの卒業式があって、涙腺弱くなったことを改めて感じる今日このごろ。

なので、泣かずにすむみっつめの方法とは‥

子供が大きくなって、「おーおー、いつのまにか‥」とため息つくたびに、

じつは自分もどんどん歳をとっているわけで。シミ、シワ、タルミ。

念入りにマッサージしてみたり、ストレッチしてみたりするものの、

なんか投げやり。それよりこたつで芸人さんを見てる方が楽しかったりして。

「世界のなべあつ」と「エドはるみ」最近はまってます。

今のところ、末っ子みーこは、そばでいっしょに笑ってくれるけど、

三女ユリ氏は「エドはるみっておかあさんに似てるよ。なんかイタイところが」

と言って部屋でガンガンロックを聞きながら、高校の課題に取り組み、

四女レイは「おかあさん、そういうの好きやなあ」とピアノの即興演奏に最近余念がない。

次女エリさんは、「甲子園見に行ってくる~」と言って関西方面におでかけ。

てことで、子供たちはそれぞれ自分の世界を持ってて、私からすればそれは小さい

世界に見えなくもないけど、私の頭の中のほうがよっぽど小さいのかもしれない。

毎日何に心踊り、何に胸がふさがり、何にうなずき、何に腹をたてているのか

私はそれのどのくらいを知っているのだろう。

どんどん前へ進んでいく、進んでいかざるをえない子供たちに

おいてきぼりにされないように、私も立ち止まってないで

楽な方へとばかり行かないように、前に進んでいかないと。

人間いくつになっても成長するもんだと、親なら身をもって示さないと。

と考えていたら、涙のかわりに冷や汗のような冷たいものが流れてきた。

さあ、桜も咲いて、春本番。油断すると居眠りしそうな心持ちですが

春休みで心ウキウキの我が家の乙女たちの「どっか連れてけ~」コールに

のそのそと起きだして、乙女たちに負けないようにおしゃれして

連日あちこちドライブしています。今日はこれから三女ユリ氏を伴って

ジムで汗流してきますので、このへんで。
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by morinotomosibi07 | 2008-04-03 13:37 | 長男ケイさんのこと  

ふたつめです

ふたつめはというと‥

今いっしょに生活している子どもたちもいずれみんな巣立っていく。

いわば、いつも秒読み段階。だから、ありきたりだけど、

今の子どもたちとの時間を大事にしよう。

朝起きてから夜眠るまで、交わした言葉、笑いあった出来事、

言い争った事、悩んだ事、にぎやかな食事‥

繰り返されていくうちに、どんどん時間は過ぎていくから、

二度と訪れない時間だから、大事にしよう。

そんなふうに考えたら、ケイさんの旅立ちに心から拍手を

贈ってあげられた。

そうは言っても、三女ユリ氏が、「ここらへんにぽっかり穴があいて

スースーするんやけど‥」と胸をさすっていたり、無理して明るく振舞う

次女エリさんや「ケイ君元気かなあ」と心配するネアカな四女レイや

「寂しいのかどうかわからんし」とどこまでもかわいい末っ子みーこを

見ると、やっぱりそれぞれこらえようとするものがあるんだと思って、

いっしょに乗り越えていける家族がいてよかったあって、思った。

「とうとう男はオレひとりかよ」と毎晩のように言うダンナは、

このごろひとまわり小さく見える気がして、ちょっと心配だけど、

「まだまだがんばろうね」と気合を入れなおしているところです。

泣かずにすむみっつめの方法は、またこの次に‥
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by morinotomosibi07 | 2008-03-19 14:08 | 長男ケイさんのこと  

ひとつめは‥

泣かないですむ方法といっても、よくよく考えると、

思い出にふけっている暇も体力も想像力もないのだけれど。

でも一応ケイさんが旅立つ直前に、荷物を整理してるときやなんかに

思い出してみた。小さい頃やつい最近の出来事を。

その中にケイさんをギューッと押し込めるように。

そしたら、今目の前のケイさんが見えなくなった。

エッ?終わり?

違うよな。これからよな。ちょっと遠くに行くけど、これからも続くよな。

うまく言えないけど、そうやって必死でやっぱりケイさんを見つめて

いこうと思った。今のケイさんが今は一番好きかなって思った。

最後の何日かで、いっしょに料理を作った。餃子やらハンバーグやら。

やけに上手で驚いた。これからもいろんなケイさんに会えると思うと

寂しいっていうより、楽しみが増えたかなって、若干強がりもあるけど

そう思うことにした。これが泣かずにすむひとつめの方法。ふたつめは‥


                                  つ・づ・く
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by morinotomosibi07 | 2008-03-18 12:20 | 長男ケイさんのこと  

グッド・ラック

昨日夜行列車で長男ケイさんは、東京へと旅立った。

高校へ行く時のように、別府駅で降ろして、「じゃ、行ってらっしゃい」

って、軽く手を振って。「今日は何時に帰る?」って聞かなかったことと

ちょっとおしゃれしてたことぐらいの違いの別れ。

この瞬間をいつからか、胸のなかでチクタクチクタクとカウントダウンの

ように数えてた。

センチメンタルなことが大嫌いなケイさんに笑われないように、

涙を見せずに見送る方法をいろいろ考えた。ほんとにいろいろ考えた。

卒業式のときは、ちょっと泣いてしまったけど‥だれかの本のタイトルみたいに

号泣する準備はできてるけど‥その方法のおかげで、いまも泣かずにすんでる。

その方法とは‥みっつあって‥


                    (ちょっと時間がなくなったので‥つ・づ・く)
                        
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by morinotomosibi07 | 2008-03-08 13:06 | 長男ケイさんのこと