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19のケイさん

時は9月。確実に秋に向かってはいるけど、昼間はまだ蒸し暑いし、

ミーコなんかは、今日はプールの日だと言ってはりきって登校。

「プールってあんたウソやろ」 「ほんとで。だって暑いから気持ちいいんで」

中途半端でもったいぶった感じの9月が腑に落ちない。ダンナに言うと

「9月は過ぎた夏を振り返って、ああ、あんなこともあったなあ、となんかこう切なく

なるやろが」 (なんか切なくなるようなことがあったんかい)

そう言えば先月両親が来ていたときに、東京のケイさんに電話したら、「おれ、成人式がある

から正月には帰る」と言っていた。私も「あっそう」と言って母に換わると、母にも同じことを

言うケイさん。しばらくして母が「来年成人式なのはエリちゃんやろ?」

えーっ!そうや。そうや。ケイさんはその次やないかい。どうやらケイさん勘違いしている

模様。これまた即刻ダンナに言うと、「いいか。正月帰るっていうんやからそのままにしとけ。

あいつスーツ着て会場行って初めて(アレッ?)って思うやろ。(一つ上の人がたくさんおるなあ

って。もしかして、オレのために来てくれたのか?)ぐらい思うかしれん。おもしろいから

絶対だれも勘違いしてること言うなよ」と釘をさされた。

「まあ、ケイさんらしいよね。ったく。」って言ったけど、母に「あんたも電話で聞いたやろ?

その時気付かへんかったん?(あっそう)とか言うてたで。それにこの前エリちゃんの振袖は

どうしようとかって電話してきたやんか」と鋭く指摘された。

そんな会話をしたのはひとつき前の暑い暑い夏の日だった。

「SEPTEMBER」という歌は結構多いけど、断片的にしか歌詞を思い出せなくて

やっぱり中途半端な月だけど、今日は勘違いなケイさんのBIRTHDAY。

それだけで充分な9月。

「今日ケイさん誕生日よ」とダンナに言うと「そうか。なんか送ってやらんとなあ」

って言うので「いやいやもう送ったやんか。」

ケイさんは間違いなく私たち2人の子供だと確信した。 
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by morinotomosibi07 | 2008-09-05 10:25 | 長男ケイさんのこと  

ヒジキごはん

このところ、夕飯は洋風が続いたので、今日はぜひとも和食で、という三女ユリ氏の

要望もあって、仕事帰りにユリ氏と買い物へ。

とはいうものの、今日は昼休みも取れなくてヘトヘトだったので、料理をするモチベーション

やや低めななか、(魚が食べたい)という気持ちだけを支えに食材を物色。

(わっアジの開き売り切れか…) (わっアジずしが199円!) (わっ刺身の盛り合わせが

大幅値下げ) (わっ…) とワクワク感を取り戻しながら、魚のコーナーを行ったり来たり。

(刺身を使って海鮮丼にするか。食べれない人はどうする?)と考えながら、しばらく

刺身とにらめっこ。ユリ氏がなにか言ったような気がしたが、よく聞こえない。というより

聞いてない。なかなか考えが決まらないので、気分転換に野菜コーナーへ。

(ああ、いっそ今日は豆乳なべでもしようか。いやいくらなんでも鍋は早いか)頭の中が

ますます混乱。

ユリ氏がなんか言ったような気がした。(簡単なのでいい…)みたいな。

(なんかいまいちイメージわかない。でもいい加減ってのもなんか許せん)

と魚コーナーへとってかえすと、途中でヒジキが目に入った。

「ヒジキご飯や。なっこれが食べたかったんや」とユリ氏に言うと、「妥協せんでよかったな」

と安堵の表情を浮かべる腹ペコのユリ氏。

ヒジキの黒と上にのっける卵のそぼろの黄色の鮮やかコントラストが頭に浮かぶと

あとはなんでもいいやと思えて、冷奴用のとうふとダンナに鯛の刺身を少し買って帰った。

きゅうりとトマトのサラダに大きめのジャガイモの味噌汁、モロヘイヤのお浸しを作って

完成。ヒジキご飯を大きめのボールにドーンと入れてテーブルに置くと、予想どおり

それだけでご馳走。「わーおいしそう」とガツガツ食べ始める家族を見て、(これにして

良かった)と思った。家族って不思議。食べたいものがいつのまにか一緒になるんだ。

今日の夕飯の話題は言わずと知れた「福田首相辞任問題」。 この分野になると俄然

ヘゲモニーを握るダンナの独断場となり、口角泡を飛ばしつつ、その合間に

「ヒジキご飯うまいな~」といつにもまして上機嫌のダンナを見ながら、(やっぱこの人の

言葉に嘘はない)とちょっとうれしくなった。

景気の話になったので、私が「スーパーでは主婦は相当頭悩ませてるよ。みんなスッと買わな

いもん。私もそう。」と言うと、ユリ氏が「そうで。おかあさん、ずーっと刺身眺めてて私が

同じこと三回言っても聞こえてないんやもん」

あっ、あのときやっぱり何か言ってたんだな。
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by morinotomosibi07 | 2008-09-03 22:14 | 世の中のこと  

ふたりぼっち

末っ子みーこが図書館で借りてきた本、金子みすずの童謡集のなかのひとつ。

    「お花だったら」

  もしもわたしがお花なら
  とてもいい子になれるだろ。
  
  物が言えなきゃ、あるけなきゃ、
  なんでおいたをするものか。

  だけど、だれかがやって来て、
  いやな花だといったなら、
  すぐにおこってしぼむだろ。

  もしもお花になったって、
  やっぱしいい子にゃなれまいな、
  お花のようにはなれまいな。


県立図書館の建物はとてもモダンなつくり。

駐車場から横断歩道を渡って、正面玄関につづく建物脇のわずか20メートルほどの歩道

には、街路樹が茂り、都会のなかのオアシスを思わせたりして、吹き抜ける風も、忘れて

しまった都会の匂いのようだった。

迷子になんかならないのに、ミーコの手をしっかり握り締め、「こういうところもいいね」と

軽めのカルチャーショックを感じる自分がすっかり田舎ぐらし人のようでちょっと誇らしかった。

もうはるか昔、20数年前、長女リサの手をひいて、見知らぬ都会や住み慣れた都会の

あちこちを訪ね歩いたことをふと思い出した。見知らぬ都会では、その当時仕事で多忙

を極めていたダンナのジャマをしちゃ悪いと、リサとふたり、「今日はどこへ行こうか」と

頭を悩ました。都会の片隅でたったふたりぼっちのような気持ちで、無邪気で明るく笑う

リサを見つめた。ダンナの仕事が片付いた日には、世の中でこの3人でもいいな、と

思うくらい幸せな気持ちだった。

住み慣れた都会では、見慣れた街やお店も、リサがいないときより新鮮に見えて、

一人の時の思い出に塗り重ねるようにいくつもいくつも思い出を重ねた。

不安や寂しさもリサがいたから、乗り越えられた。もう充分親孝行したんだからと、今都会で暮

らすリサに言いたいところだけど、いつまでも大人になりきれず、迷子のようにさまよい歩く

リサには、まだ別に伝えたいことがありすぎて、この言葉はとっておこうと思う。

いつか、大人になったときのために、とっておこうと思う。
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by morinotomosibi07 | 2008-09-01 15:02 | 長女のリサのこと