エリさんの成人式
2009年 01月 22日
我が家の次女エリさんも今年成人式を迎え、大人の仲間入り。
お酒解禁!と言いたいところだが、ある理由により、封印は解かれず。
封印てことは、お酒に関して過去に何かあったのか?って疑問には、
(遺伝)ということだけしか、言えないのだが、かわって
わたくしめがやらかしたことを聞いていただければ、(ああ、そういうこと)と納得
いただけるのではないか。
そう、あれはまだ十代のころのあるお正月。友達のヨウコの家に遊びに行ったときのこと。
年末にこっぴどいふられかたをした私は失意のどん底で、ヨウコ相手に新年から延々と
泣き言。それを聞きつけた隣の部屋で宴会中のヨウコのお兄ちゃんとその友達。
「ウエコちゃん。(当時の私のあだ名)こんな時は飲むに限るぞ。さあ、飲め、飲め」
「お兄ちゃん、私達まだ未成年!!」とヨウコが止めるのも聞かず、「じゃあ、一杯だけ…」
「そうだ、そうだ。ウエコちゃん、その調子。元気出せ。なっ男なんてこれから
いくらでも見つかるからな。さっさっもう一杯」
一杯が二杯、二杯が三杯になり、ヨウコが「わたし知~らない」とサジを投げ、
私は「ね、お兄ちゃん、ひどいでしょ。私くやしいいやら、悲しいやら。」と今度は
お兄ちゃんに延々と泣き言。それがそのうち、号泣にかわり、お兄ちゃんは
「やばい。ウエコ泣き上戸や」 そして私はグッタリして倒れこんだ。
それを聞きつけたヨウコのお母さんが下の部屋から上がってきて、
「ちょっと~ウエコちゃんに何したの~えっどうした?ウエコちゃん気持ち悪いって?
ちょっと待ってよ。だれか~バケツかなんか持ってきて~」
「おばちゃん、ごめんなさい。でも私つらくてね、もう死にたい…」
「何言ってるの!そんなことぐらいで。ヨウコなんてね、ヨウコなんて、
お父さんいないのよ。それでもこんなに元気でしょ。だから、しっかりしなさい」
私の上に馬乗りになって、おばちゃんが必死で叫んでいた。
ヨウコは部屋の隅で、私をしろ~い目で睨みつけながら、
「そんなことは関係ない!!」
「ねっウエコちゃん、しっかりしてちょうだい。あのね、これからねおばちゃんたち
お年始の挨拶にいかなくちゃいけないから、悪いんだけど帰ってくれる?」
「はい、わかりました」と言って立ち上がったら、世界がグルグル回ってた。
それでもなんとか家にはたどりついた。途中一回近所のおうちの生垣に
頭から突っ込んだ。頭を引っこ抜いて、家の方を見たら、母が家の前に立っていて
訝しげにこちらを見ていた。家には、ヨウコのお母さんが「ウエコちゃんね、ちょっと具合が
悪くなって…」と連絡を入れてくれていたらしいので、心配して立っていたらしい。
「あんた、大丈夫?ん?なんか酒くさい?」
「そ、そ、そんなことないって」 と幸いにして、親戚の人がたくさんきてお酒を飲んでいる
横を通り抜けて、二階にあがった。「あ~あ~ろくに挨拶もしなくてねえ、すみませんねえ」
と母が親戚の人に謝っていた。
それ以来、私はお酒を飲むと必ず悲しくなり、いつも号泣してしまうのだった。
だから、お酒を封印していた時代があった。それが解かれたのは、長男ケイさんの
少年野球の忘年会。それまでは、お酒を勧められても「私飲めないので…」と
断り続けていた。でも、そうたびたび断るのも悪いと思い、「じゃ一杯だけ」と
口にしたら最後、一杯が二杯、二杯が三杯になり、気づけばカラオケで
大好きな椎名林檎を熱唱していた。そして、(あれ?私笑ってる…)
その後はピンクレディやらキャンディーズやら山本リンダやら歌いまくりの踊りまくり。
どうやら、泣き上戸は卒業したらしいと思った。
今や自他ともに認める単なる陽気な酒飲みだ。
きっと幸せなんだと思う。酒を飲んでクダをまかなくても、私のグチを延々聞いてくれる
人がいつも傍にいるからだと思う。
話が長くなったけど、そういった系の遺伝がどうやらエリさんにあるらしく、ちょっと
心配だけど、いつか治ると思うので、エリさんの封印もいつかは解かれるはず。
それ以外は、エリさんはもう立派に大人で、頭が下がる思いだ。
成人式の日には、私のお古の振袖を「きゃあ、これステキやわあ」と言って、着てくれた。
普段から流行にあまり左右されないエリさんは、普段のおかっぱヘアーに
コサージュをつけただけの髪だったけど、それがどこか不思議な雰囲気の
エリさんらしくてステキだった。とってもステキだった。
そして、普通ならテンション上がりっぱなしになるはずなのに、普段どおりの冷静な
エリさんがやっぱりステキだなと思った。
親としてはなにもしてやれなかったのに、仕事の合間にアタフタとエリさんをあちこちに
送迎する私に「おかあさん、ほんとありがとうね」と言ってくれた。
今のままでも充分ステキだけど、もっともっと自分を磨いて、ステキな女性に
なってほしい。そして、いつか一緒に飲みに行こう!
お酒解禁!と言いたいところだが、ある理由により、封印は解かれず。
封印てことは、お酒に関して過去に何かあったのか?って疑問には、
(遺伝)ということだけしか、言えないのだが、かわって
わたくしめがやらかしたことを聞いていただければ、(ああ、そういうこと)と納得
いただけるのではないか。
そう、あれはまだ十代のころのあるお正月。友達のヨウコの家に遊びに行ったときのこと。
年末にこっぴどいふられかたをした私は失意のどん底で、ヨウコ相手に新年から延々と
泣き言。それを聞きつけた隣の部屋で宴会中のヨウコのお兄ちゃんとその友達。
「ウエコちゃん。(当時の私のあだ名)こんな時は飲むに限るぞ。さあ、飲め、飲め」
「お兄ちゃん、私達まだ未成年!!」とヨウコが止めるのも聞かず、「じゃあ、一杯だけ…」
「そうだ、そうだ。ウエコちゃん、その調子。元気出せ。なっ男なんてこれから
いくらでも見つかるからな。さっさっもう一杯」
一杯が二杯、二杯が三杯になり、ヨウコが「わたし知~らない」とサジを投げ、
私は「ね、お兄ちゃん、ひどいでしょ。私くやしいいやら、悲しいやら。」と今度は
お兄ちゃんに延々と泣き言。それがそのうち、号泣にかわり、お兄ちゃんは
「やばい。ウエコ泣き上戸や」 そして私はグッタリして倒れこんだ。
それを聞きつけたヨウコのお母さんが下の部屋から上がってきて、
「ちょっと~ウエコちゃんに何したの~えっどうした?ウエコちゃん気持ち悪いって?
ちょっと待ってよ。だれか~バケツかなんか持ってきて~」
「おばちゃん、ごめんなさい。でも私つらくてね、もう死にたい…」
「何言ってるの!そんなことぐらいで。ヨウコなんてね、ヨウコなんて、
お父さんいないのよ。それでもこんなに元気でしょ。だから、しっかりしなさい」
私の上に馬乗りになって、おばちゃんが必死で叫んでいた。
ヨウコは部屋の隅で、私をしろ~い目で睨みつけながら、
「そんなことは関係ない!!」
「ねっウエコちゃん、しっかりしてちょうだい。あのね、これからねおばちゃんたち
お年始の挨拶にいかなくちゃいけないから、悪いんだけど帰ってくれる?」
「はい、わかりました」と言って立ち上がったら、世界がグルグル回ってた。
それでもなんとか家にはたどりついた。途中一回近所のおうちの生垣に
頭から突っ込んだ。頭を引っこ抜いて、家の方を見たら、母が家の前に立っていて
訝しげにこちらを見ていた。家には、ヨウコのお母さんが「ウエコちゃんね、ちょっと具合が
悪くなって…」と連絡を入れてくれていたらしいので、心配して立っていたらしい。
「あんた、大丈夫?ん?なんか酒くさい?」
「そ、そ、そんなことないって」 と幸いにして、親戚の人がたくさんきてお酒を飲んでいる
横を通り抜けて、二階にあがった。「あ~あ~ろくに挨拶もしなくてねえ、すみませんねえ」
と母が親戚の人に謝っていた。
それ以来、私はお酒を飲むと必ず悲しくなり、いつも号泣してしまうのだった。
だから、お酒を封印していた時代があった。それが解かれたのは、長男ケイさんの
少年野球の忘年会。それまでは、お酒を勧められても「私飲めないので…」と
断り続けていた。でも、そうたびたび断るのも悪いと思い、「じゃ一杯だけ」と
口にしたら最後、一杯が二杯、二杯が三杯になり、気づけばカラオケで
大好きな椎名林檎を熱唱していた。そして、(あれ?私笑ってる…)
その後はピンクレディやらキャンディーズやら山本リンダやら歌いまくりの踊りまくり。
どうやら、泣き上戸は卒業したらしいと思った。
今や自他ともに認める単なる陽気な酒飲みだ。
きっと幸せなんだと思う。酒を飲んでクダをまかなくても、私のグチを延々聞いてくれる
人がいつも傍にいるからだと思う。
話が長くなったけど、そういった系の遺伝がどうやらエリさんにあるらしく、ちょっと
心配だけど、いつか治ると思うので、エリさんの封印もいつかは解かれるはず。
それ以外は、エリさんはもう立派に大人で、頭が下がる思いだ。
成人式の日には、私のお古の振袖を「きゃあ、これステキやわあ」と言って、着てくれた。
普段から流行にあまり左右されないエリさんは、普段のおかっぱヘアーに
コサージュをつけただけの髪だったけど、それがどこか不思議な雰囲気の
エリさんらしくてステキだった。とってもステキだった。
そして、普通ならテンション上がりっぱなしになるはずなのに、普段どおりの冷静な
エリさんがやっぱりステキだなと思った。
親としてはなにもしてやれなかったのに、仕事の合間にアタフタとエリさんをあちこちに
送迎する私に「おかあさん、ほんとありがとうね」と言ってくれた。
今のままでも充分ステキだけど、もっともっと自分を磨いて、ステキな女性に
なってほしい。そして、いつか一緒に飲みに行こう!
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by morinotomosibi07 | 2009-01-22 16:05 | 次女エリのこと